IT 心理学

ストレスにつぶされないために、早めに相談しよう

私の活動は多岐にわたりますが、本業はバリバリのアプリ制作者です。
アドラー心理学のおかげで、今日も元気にスマートフォンアプリの制作を続けていられます。

私はIT業界に長くいますが、この業界は、とんでもなくストレスがかかります。
「デスマーチ」と言う言葉をご存知でしょうか。
デスマーチとは、長時間の残業や徹夜・休日出勤といった、プロジェクトのメンバーに極端な負荷・過重労働を強いてもなお、
成功する可能性がとても低いプロジェクトのことを言います。

信じられないかもしれませんが、デスマーチはIT業界ではよくあることです。
中小企業にお勤めの方やフリーランスの方は、ほとんどの方が経験したことがあると答えるでしょう。
私も、何度かデスマーチという面白くないパレードに参加し、また、周りの皆さんを参加させてしまったことがあります。
(非常に申し訳ないことです。)

IT業界で、何が一番ストレスかというと、「シャカリキにやれば必ず時間内に終わる」という約束がないことです。
制作者は、サービスでなんとなく会社に残っているのではありません。
ウェブデザインやプログラミングのような制作は、「バグ」という不具合が発生すると、なかなか解決に至りません。
直ったかどうかの検証にも、時間がかかります。
「このままだと間に合わなくなるかも」という不安の中で、ずっと論理的な思考をし続ける必要があります。
手は汗をかき、呼吸は苦しくなります。
その状態のまま、昼も夜もなく働き続けるのです。
書きながら改めて思ったけど、うん、これは、正気の沙汰ではないですね。

「ITストレスに対処するには、作業中にマッサージすることだ」
「いや、腹式呼吸をすることだ」
といったアドバイスがありますが、それらはすべて的外れなアドバイスです。
最もストレスを軽減する方法は、間違いなく、「早めに相談することだ」と言えます。

どうぞ早めに「自分ひとりでは、このスケジュールでは間に合わない」と言ってください。
これは、とても大切です。
ディレクターに訴えても、そのディレクターが経験不足で事の重大性をわからないことがあります。
相談したのに何もしてくれない時は、直接、プロデューサーやマネージャーにいう必要があります。
(私は、昔、それをしなかったために失敗しています。)

早く相談する人を「未熟だ」と悪く言う人は、経験が浅い人です。
その人は、リスクを回避することの大事さをわかっていません。
(コソッと書きますが、私が経験してきた中では、制作者の相談を聞けない人は信頼も得られなくて、遅かれ早かれいなくなります。あまりその人を気にする必要はありません。)

早めに相談することで、打てる対策がたくさんあるのです。
スケジュールが調整できるかもしれないし、難しいところだけ簡単な仕様に変更できるかもしれません。
「相談してみたら、すんなり調整出来て、なんてことなかった」ということがほとんどです。
相談して失う仕事はありません。
でも、もし、プロジェクトを大火事にしたら、仕事を失います。

ぜひ、早めの相談を!
「もう相談するには遅いかも」と思った今こそ相談を!

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