個人事業主は総合格闘家です。
継続的に努力することも必要ですが、それだけではなく、
得意でないこともする必要があります。
お金のことも心配になります。
メンタル力、忘れる力も問われます。
長期に継続するには希望が必要です。
それは自分で作る必要があります。
私が何をよりどころにしているかを考えると、タイトルにある言葉が思い浮かびます。
個人事業主が頑張ることは、「お客さんが仕事を頼む理由を100作る」
です。
まわりの個人事業主は営業をしていない
まわりを見渡すと、エンジニア・デザイナーの個人事業主は、基本的に営業をしていません。
もちろん、周りに「何ができるか」をアピールし続けることは大事です。
何ができるかを聞かれたときにすぐ答えられるように、ポートフォリオという過去の実績集を用意しています。
しかし、電話をかけて営業したり、とびこみ営業をしたり、営業メールをする人は見かけません。
エンジニア・デザイナーは専門職です。その技術・知識を頼りに生きています。
必要十分なコミュニティーを作り、その中で仕事を回しているので、営業の必要があまりないのです。
士業はエンジニアとは、少し違うかもしれません。
「自分にカツを与えるため」と、飛び込み営業をしている士業の先輩もいます。
また、行政書士はエンジニアより、人当たりが良く、人と会うことが好きな人も多いように思います。
しかし、一番にやることは、エンジニアと同じはずです。
専門性、スキルを拠り所にして、来たお客さんに満足してもらうことに一番時間をかけるべきだと考えます。
売上目標は結婚目標と同じ
独立したときは、営業が必要な段階でもあります。
自分がここにいることを知ってもらう必要だからです。
しかし、個人事業主で、営業が常態化するのは、仕組みが失敗しています。
特によくないのは、売上目標を目指して営業を頑張ることです。
「売上一千万」の目標を掲げる個人事業主は減ってきたように思いますが、
それでも売り上げを目標にされている方は多いでしょう。
売上目標は結婚目標と同じで、最終的にお金を払うかどうかはお客さんが決めることです。
金額を目標にすることは、エニアグラム三番のタイプだとうまく希望の火を燃やせるかもしれません。
エニアグラム三番とは、簡単に言うと成功者タイプな人、成功に飢えてエネルギッシュな人です。
でも、私はそんな目標では続けられません。
たしかにお金は大事です。
お金がないと失業します。
しかし、金額に「上がった下がった」と一喜一憂することもしんどいです。
私には、それ以外の希望が必要でした。
お客さんが仕事を頼む理由を100作る
金額以外で何に希望を見出すのか、何だったら頑張れるか。
その答えは、
「お客さんが仕事を頼む理由を100作る」ということです。
これなら100出すことができます。
そして、この目標であれば、具体的に取り組むことが見えてきます。
仕組み作りをしましょうということですね。
仕組みと言っても、大小あります。
小さいところでは、封筒の扱いです。
例えば、紙の折り方、封筒の閉じ方ひとつでも、丁寧かどうかを見ている人はいます。
封をあけやすい仕組みを作っている人には感動します。
「気配りが良い人にまたお願いしたい」という声があるのです。
封筒の扱いも、スキルの一つとしてカウントできます。
そういう積み重ねを100個作っていくのです。
エンジニアはソフトウェアの質と反応スピードがすべてのように思います。
士業はもう少し細かいところまで見られているように感じます。
その意味では、士業の方が、より総合格闘家に近いといえるかもしれないですね。
