契約書を作るとき、「どういった書き方ならOKなのか?」
の判断には経験が必要です。
ウェブサイト制作をしながら、あるいはアプリケーション開発をしながら
契約書を一から作成するのはなかなかのストレスがかかります。
ひとつづつやりましょう。
あまりにも時間がなくて苦しいときはご依頼ください。
→坂本倫朗行政書士事務所
まず基本的な構成を理解しておく必要があります。
A4サイズが一般的
電子契約を結ぶのであっても、A4サイズのレイアウトで契約書を作るのが一般的です。
後述もしますが、なるべくならクラウドサインなどの電子署名サービスを使用することを
お勧めしていますが、紙で製本する場合、ホチキスと白の製本テープで止めます。
白の製本テープは文房具店や百円ショップで売ってます。
契約書の構成について
表題
契約書には表題をつけるのが一般的ですが、重要なのは内容の方です。
表題はどのような契約かわかるものであれば十分です。
前文
契約書の導入部分です。
契約の趣旨を書きます。
誰と誰の契約であるかを記述して、当事者の一方を甲、もう一方を乙と表記します。
(この甲と乙の表記、もともと筆記での記述を簡略化するためのものだったはずです。
一般には読みづらいものですし、もうやめてもいいのではないかと思うのは私だけでしょうか。)
どっちを甲にするべきか迷ったら、お客さん(先方)の方を甲にするといいでしょう。
その次に、何に関する契約書かを示します。「甲の業務委託に関し、以下のように締結した」
といった書き方をします。
目的に関する条項
第一条に目的を書くのが一般的です。前文に入れるパターンもあります。
たとえば、業務委託契約書なら、
「本契約は、甲乙相互間の信頼にもとづく公正な取引関係を確立し、甲が乙に対し、○○業務を委託し、乙がこれを引き受ける。
といった目的を表記します。
目的は、契約の解釈で争いがあったときは、この目的に沿って解釈をし、判断をすることになるので、重要です。
契約の内容
契約の具体的な内容です。
契約書の内容によりますが、業務委託契約書であれば、業務の内容、善管注意義務、委託料及び支払い方法、契約解除、契約期間、合意管轄
などを記載します。
何をいれるか、いれないか、は双方の利害がかかわります。
バランスをとって決める必要があります。
作成年月日
期限を区切ることは、契約書において重要です。
いつからいつまで、ということをは契約の内容に記載しますが、
その記述された期限を有効にするためにも、作成年月日は必ず書きましょう。
元号で書いても西暦で書いても効果は同じですが、元号で描く場合が多いですね。
契約者当事者の署名押印または記名押印
末尾に書かれることが多いです。
個人であれば、氏名と住所。法人であれば会社名と本店所在地を記入します。
電子署名による契約書であっても、住所は入れるべきです。
先にも触れましたが、一般的にどちらかが甲、もう一方が乙とします。
ここにも甲乙を表記します。
業務要綱など
最近は業務委託契約書に、仕事の遂行方法などを業務要綱として添付することが多くなりました。
このような業務要綱のほか、契約の対象となる目録があれば、添付します。
後文
「以上、本契約の成立を証するため、本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ、各一通を保有する」
といった文章です。
電子署名の場合は、クラウドサインでは
「本契約締結の証として、本書を電磁的に作成し、双方にて署名捺印又はこれに代わる電磁的処理を施し、双方保管するものとする。」
という後文を推奨しています。
収入印紙
電子署名だと収入印紙がかかりません。
フリーランスには年間契約の収入印紙は結構な負担になるので、その点お勧めです。