私はライブドア事件の時、コンプライアンスと言う言葉を初めて聞きました。
コンプライアンスというのは、法令を守るということです。
コンプライアンスが叫ばれるようになって、ディレクターも法律と無関係ではなくなりました。
ディレクターは、一緒に働く人に法律を守ってもらうことも仕事です。
同時に、一緒に働く人の権利も守っていかなくてはいけません。
法律家になれとは言いませんが、法律の知識も必要になってきます。
不合理なことを要求されて、
「とにかくクライアントが言ってるからお願いします」と言うようなディレクターではまずいですよねー。
クリエーターの権利を守ること。
残念ながら、「労働法」ではフリーランスのクリエーターは守ってあげられません。
だからこそ、契約内容はシビアにみておく必要があります。
慣れるまでは、契約書に穴があくまでチェックしたほうがいいですよ。
なお、チェックは「IT契約書作成のミカタ」でも行ってます。
業務委託契約書には、著作権についても記述があるので、秘密保持契約と合わせて、よく読みましょう。
著作権について
著作権は、クリエーターが持つ代表的な権利です。
プログラミングソースは、今は共通のフレームワークを使用して書かれる場合が多く、
「納品後も著作権を渡したくない」という制作者はあまりいませんが、
イラストや音楽、写真の著作権を主張する方は著作権を主張するクリエーターが多いような印象を受けます。
著作権は自然発生するものですが、当然クリエーターにあるのが当たり前と思ってすまさずに、
契約書をあらかじめ確認して、
著作権を渡せない場合ははっきりと主張する必要があります。
誰が参加しているか把握ておく
ディレクターは、誰が著作権をもつかを理解しておく必要があります。
フリーのネットワークで仕事をすると、時には知らない人がチームに参加していることがあります。
自分が依頼したデザイナーが、さらにほかの映像制作や音楽制作を別の人に頼むなんてこともありえます。
もし、納品した後で、知らない誰かが、二次使用の禁止を訴えてきたら?
契約書に著作権に関する記述がある場合は、
必ずプロジェクトに参加する全員から、著作権に関する同意を得ておきましょう。
クリエーターを犯罪者にしないこと。
クリエーターを犯罪者にしないこともディレクターの仕事です。
ディレクターは、知的財産権というものがあることを、クリエーターにたいして周知をさせておく必要があります。
気を付けるべきことは、秘密保持契約を守ることと、重なるところが多いです。
みんなノマドワークしたいけど、カフェで仕事をするのは、リスクがあります。
カフェで守秘義務のあるデータを扱わないのはもちろん、
離席中は画面を消し、PCにパスワードをかけておくように務めてもらいましょう。
本記事は、2018年06月26日公開時点での情報です。ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。