坂本倫朗です。この記事ではMSX0についてのご紹介をします。
この記事は、最近、趣味がない社長を誘う記事です。
趣味、持ってますか?
この記事では、MSX0の概要とMSX0でできることを提案します。
版権が厳しそうなので、手に入れるまでは一切画像を使わずに説明します。
MSXとは
MSXは僕が小学校~中学校のころに廉価な家庭用として販売されたパソコンの統一規格です。
廉価すぎて事業が進まなくなってしまい、長らく「昔発売されたマニア向けパソコン」でした。
しかし、およそ40年の時を経て、もともとのMSXの言い出しっぺである西和彦さんが、
新たによみがえらせ、発展・展開させようとしています。
そこには、冒険心が感じられるます。
MSX0とは
ESP32(CPU+無線)をコアにした約5cm×5cmの正方形の小型マイコンモジュールのMSX0版特別仕様のものが使用されています。
無線はWi-Fi、Bluetoothに対応していて、モジュール内にカラー液晶ディスプレイ・タッチスクリーン・スピーカ・microSDカードスロット・バッテリーなどが含まれっています。
タッチスクリーンなのも、面白いです。
目指しているのはパソコンのホビー化
冒頭に書いたように、この冒険はクラウドファンディングによって支えられようとしています。
支援する者の懐古主義によって大きく支えられている印象ですが、設計はその先をみているように思います。
僕はDEV CON1に参加しましたが、MSX0からうけとれる思想としては「コンピューティングのホビー化」です。
MSX0はパソコンのホビー化を狙うのではないか
MSX0の印象は、「おもちゃ感」全開です。
筐体のスケルトンボディーからもその印象を受けます。
さらに、海洋堂が協力してmsx0 stamp内蔵のミニチュアを作る予定であることからも、その印象を強く受けます。
このホビー感に刺激されてか、かつてのMSXユーザーは色めき立っています。
今、MSX3やMSX0の検索ボリュームは1000~4000で、この数字が関心を現わしている総人口ではないかと思います。
スペインやブラジルでも盛り上がっているようなので、世界の母数はもっと大きな数になると思います。
パソコンのホビー化で多様な使い方が生まれることを期待
ただし、MSX0の思想をみると、ただ昔なつかしのパソコンの続編で終わらせるつもりはないようです。
MSX、MSX2はスロットカートリッジを差し込むことによる拡張性をもっていました。
今回のMSX0も、MSX3も拡張性を意識しています。
センサーをつないでIoTの基盤としても使えるそうですし、やろうと思えば腕時計として腕に巻くことも(!)できます。
gainer、arduino、Raspberry Pi でもできるセンサーを使った遊びをさらに簡単にできるようになり、さらにWiFi、Bluetooth接続も装備されているので、
今までよりも簡単にセンサーを使った実験や遊びができるのではないかと思います。
IoTの環境をより簡単に実装、テスト可能な環境を用意することで、MSXを知らない年代にも使われていくだろうと予想します。
仕事の道具でしかなくなったパソコン
windowsパソコンの起動音を聴くと、仕事を想起してしまい、その音にストレスに感じる人が多いそうです。
子供のころ楽しかったパソコンは「苦痛の象徴」になったようです。
今は、休みの日にパソコンに触るような人はいません。
そこに日本の限界があるのじゃないか?
IT導入補助金で売るためだけのツールしか作ってないから、視野が狭くなってるんじゃないのか?
もっと採算性を無視した時間を費やすことが必要じゃないのか?
MSX0から、勝手にそんな思いを読み取って、僕はそれにこたえようとポチったのです。
毎週土曜に遊んで、今とは違ったパソコンの使われ方を夢想してみるのです。
ハードウェアを学ぶ良い機会です
もう一つ言うと、今回のプロジェクトは、ハードウェアの設計から製品化までを同時代で過ごす良い機会です。
国内で、Linux、Windows、Apple以外のハードウェアが誕生するのです。
僕にとってハードウェアは、買って組み立てるものだったときはありますが、
設計するものではありませんでした。
僕はエンジニア→法務家としてものすごくたくさんの時間をパソコンの前で過ごしたけど、ハードウェアには詳しくありません。
もちろん頭では、CPUのゲジゲジみたいな足が何をしているか、とか、ハードディスクで何が行われているか、とかは知っています。
知ってはいるけど、「なんでそのCPUを選んだか」といった、思想までは理解できません。
「このパソコンでは、どういう言語をあつかえるのが理想かな?」といった判断はできません。
MSX0は、そんなことを理解する良いチャンスだと思ったのです。
幸い、西さんはご自身の言葉で設計思想を語っていらっしゃいます。
語ってくれてはいますが、今の私にはさっぱり理解ができません。
今回、MSX0を手に入れることで、ハードウェアをより深く理解する良い機会だと思ったのです。
何人かの社長が「おお、それいいね」といってくれれば、私はそれでいい。
MSX0向けに元アスキーのMSX用タイトル100作品が配信予定
小難しいことを並べましたが、安心してください。ただ昔のように遊ぶこともできます。
無料でバンドルされているゲームや、EGGで配信されるゲームを購入することで、MSXの資産で遊べます。
EGGは毎月550円。そのほか、有料のタイトルを遊びたい場合は別途購入するしくみです。
EGGは専用のエミュレーターを通してパソコン上で遊ぶサブスクリプション型のプラットフォームで、正月によく遊びます。
「オホーツクに消ゆ」は子供の時には意味がさっぱり分からなかったのですが、大人になってからやるとよくわかりました。
ドット絵でもなく、ドットのラインで構成される絵でなければ表現できない味ってあります。
EGGでは他のパソコンのゲームも提供されていますが、
MSX0条では他のパソコンのタイトルは遊べないようなので、MSX0用に専用のエミューレーターを提供するものと思われます。