一部の熱狂的仕事マニアを除いては、経営はめんどくさいものです。
なんせ、毎日、休む間もなく問題が押し寄せます。
社長は、メールに返事をし、電話を取り、社内の会議に出席し、社外の打ち合わせにでかけて、
ようやく、空いた時間を使って、直面する課題や製品づくりに取り組みます。
深夜まで働くことも珍しくありません。
そんな大変な毎日のなか、「キャッシュフローをよくしましょう」なんて財務の話は聞いては貰えません。
本質的には、日々押し寄せる問題以外のことを考えるためには、心身を休めることに時間を使い、
それでもなお余っている時間が必要だからです。
だから、ただ財務の話をすることは、いくらやさしくかみくだいて話したとしても、
「お前、もっと頑張れよ」
というメッセージを送ってしまう結果になると思います。
それでは、聞いてもらえるはずがない。
社長自身が、まず心身をリセットし、安心領域を増やした状態でなければ、経営改善の話を聞いてワクワクしたり、その気になるはずがないのです。
本来は、そこまで導くのがコンサルタントの仕事ではないでしょうか。
人は感情を中心に生きる生き物です。
気分良く仕事をすることが経営改善です。
経営の駆動力となる感情に目を向けると、
どうしても社長さんに「どんな食事してますか?」「どれくらい寝てますか?」「どれくらい運動してますか?」といったプライベートにも踏み込む必要があります。
いろいろ質問します。
だから、わたしがそんなあなたの安心領域に踏み込んできても、どうか許してね。