論理的思考と感情思考
Kindleで出ている「ゲーム界のトップに立った天才プログラマー岩田聡の原点」を読みました。
以前から私は、元任天堂社長の岩田聡さんが、論理と感情を統合させたパーソナリティーを持っている点に、圧倒的な魅力を感じていました。
人の思考方法は一様ではなく、
感情で語るのが得意な人と、
論理で語るのが得意な人がいます。
そこに優劣はありません。
こんなことすら、以前の私は理解していませんでした。
男性に多いようですが、論理的に傾くほど、感情を使って聞き、話すことはおろそかになりがちです。
また、女性に多いようですが、感情的に傾くほど、論理的思考から遠ざかります。
論理的思考のほうが優れていると思ったり、感情的な思考のほうが優れていると思っているうちは、人間理解は浅いままです。
ゲーム業界以外の人も、岩田さんに魅力を感じるのは、
自分の個性が論理的思考であることをよく理解しつつ
人間の多様性をよく理解して、
感情と理性の両方の言葉を使って前向きなメッセージを送り続けたことにあると思います。
本書を読んでも、岩田さんは少年期から、論理的な思考を圧倒的に得意とする人のようでした。
その圧倒的な論理的な思考を持ちながら、どこかの時点で、
感情を理解するように努めようと思うに至った。
その過程はどこにも書かれてはいませんが、私はそのターニングポイントを勝手に想像して、勝手に感動します。
わたしは昔からここだけはわりと自信があるのですが『コミュニケーションがうまくいかないときに、絶対に人のせいにしない』ということに決めたんですよ、あるところから。
この本で、尊敬する岩田さんの、青春時代の軌跡を知ることができてよかったです。
バレーボール部のエピソードから、もともと、チームの問題解決に興味があったことがうかがい知れました。
また、少しですが、当時開発した例として、電卓で開発した野球のロジックも載せてあったことがうれしかった。
HAL研時代のMSXのソースコードや、
バルーンファイトなどのロジックについても非常に興味がありますので、
別の機会で、いつか公開してもらえる日が来ないかな、と思います。
岩田さんについては、先ほど引用したほぼ日刊イトイ新聞にもインタビューや対談記事が多く掲載されていています。