アドラー『人生の意味の心理学』 2016年2月 (100分 de 名著) (岸見一郎著)
は、アドラー心理学の理論をストーリーに仕立てた素晴らしい構成です。
アドラーの5つの基礎概念(自己決定性、目的論、全体論、認知論(現象論)、対人関係論)は、大事な理論で、度の本でも最初のほうに出てきます。
こういった理論の話をすると講義のようになりますが、この本ではそうはしません。理論は、ストーリーの中で体系化することなく紹介しています。
ケースワークのような話と、常識離れしたアドラーの解釈をひたすらセットでたたみかけていて、これでは面白くならないはずがないです。
最後、共同体感覚の大きな話に広げて、余韻を持たせて終わるのが、100分de名著らしく、映画のようなエンディングでした。