ファクタリングとは、入金日前の債権を一定の手数料を徴収して買い取るサービスのことをいいます。短期の資金繰りに困っているときに利用するサービスです。
診療報酬債権ファクタリングとは、ファクタリングのうち、病院やクリニックなどの医療機関の診療報酬についてファクタリングを行うサービスをいいます。
介護施設、薬局に対しても同様の医療ファクタリングがあります。
この記事では、診療報酬債権ファクタリングについて、詳しく解説を行います。
診療報酬債権ファクタリングとは
診療報酬債権ファクタリングの存在意義
病院やクリニックで診療を受診する人のほとんどは、社会保険や国民健康保険に加入しているので、保険診療を受けて、自己負担分だけ支払います。
残りの部分については、病院等が審査支払機関に請求して支払いを受けます。
審査支払機関というのは国民健康保険団体連合会や、社会保険診療報酬支払基金、全国健康保険協会のことです。
そのサイクルですが、病院等はまず、月末に請求金額を計算し、翌月10日までに審査支払機関に請求を行います。
審査支払機関が請求について審査を行います。
審査後、健康保険組合や共済組合、市区町村などから支払われるのは、請求から2ヵ月後~3ヵ月後となるのが一般的です。
(5月の診療を6月10日までに請求した場合の支払いは7月~8月となります)
他の業種と違ってこの回収サイクルは動かしようがなく、そのため、特にクリニックを開業したばかりのときは資金繰りに苦労することが多いのです。
そのため、通常の回収期間よりも早い段階で現金を工面できる、診療報酬債権ファクタリングというサービスが存在します。
診療報酬債権ファクタリングについて
買取型のファクタリングサービスは、2社間取引と3者間取引がありますが、診療報酬債権ファクタリングは、3社間取引に当たります。
ファクタリング会社にしてみれば、国民健康保険団体連合会や、社会保険診療報酬支払基金、全国健康保険協会といった安定した機関と直接取引をするため、一般企業の売掛金を買うよりも安心です。
そのため、たくさん種類があるファクタリングのなかでも、診療報酬債権手数料率を低く提供しているところが多いのです。
この後紹介しますが、一般の中小企業が主に利用する買取型のファクタリングと比較して、デメリットが少なく、多くのクリニックなどで利用されています。
診療報酬債権ファクタリングのメリット・デメリットは?
診療報酬債権を早く現金化できる、手数料率が低い、信用を下げるリスクがあまりないというのが診療報酬債権ファクタリングのメリットです。
詳しく解説します。
診療報酬債権ファクタリングのメリット
診療報酬債権を早く現金化できる
ファクタリングを利用すると、診療報酬債権を早く現金化できます。先ほどお伝えした通り、診療報酬債権は診療を行った月の2か月~3か月後に入金される回収期間です。
この期間に資金繰りに困りそうな場合に、ファクタリングを検討する価値があります。
手数料率が低い
ファクタリングは、売掛先の危険度が高くなるにつれて、手数料率が上がる仕組みです。
国民健康保険団体連合会や、社会保険診療報酬支払基金、、全国健康保険協会は一般企業と違って、倒産することがありません。
一般的な3社間ファクタリングの手数料相場は1%~10%です。
それに比べ、診療報酬債権ファクタリングは手数料相場が1%~2%と低くなっています。
信用を下げるリスクがあまりない
一般企業はファクタリングを利用していることが取引先に知れると、取引先からの信用を下げ、取引がなくなるなどの可能性があります。
しかし、診療報酬債権ファクタリングについては知られたとしても、知られる相手が国民健康保険団体連合会や、社会保険診療報酬支払基金、全国健康保険協会のため、以降の請求ができなくなる心配もありません。
診療報酬債権ファクタリングのデメリット
デメリットについては、次の通りです。
審査に1週間ほどかかかる
ファクタリング会社による審査は、1週間ほどかかるとみておいてください。
「その日のうちに現金化」といったスピードは期待できません。
どうすれば診療報酬債権ファクタリングを利用できるのか?
診療報酬債権ファクタリングは、病院やクリニックを経営する事業者が利用できます。
診療報酬債権ファクタリングを利用するときの流れ
診療報酬債権ファクタリングの場合
- 診療を行い受診者から自己負担分を受け取る
- 月末になったら、公費負担分の請求を国民健康保険団体連合会や、社会保険診療報酬支払基金、全国健康保険協会に行う
- 病院等からファクタリング会社に診療報酬債権の買い取りを依頼する(債権譲渡契約)
- ファクタリング会社から国民健康保険団体連合会や、社会保険診療報酬支払基金、全国健康保険協会に債権譲渡通知を行う
- ファクタリング会社から病院等に診療報酬債権のうち、7~8割が支払われる
- 国民健康保険団体連合会や、社会保険診療報酬支払基金、全国健康保険協会はレセプトにもとづいて審査を行う
- 請求から2か月3か月後に審査を行った国民健康保険団体連合会、社会保険診療報酬支払基金、全国健康保険協会社保からファクタリング会社に入金される
- ファクタリング会社から病院等に、上の5.で買い取られなかった残額が支払われる
このうち、6.でレセプト返戻があった場合は、病院等は再請求が可能ですが、その分支払いが遅れます。
※レセプト請求に対し、審査側が適当でないと判断した場合に、レセプト自体を差し戻すことをレセプト返戻(へんれい)と言います。
どんなところがサービスを提要しているのか?
医療ファクタリングを提供するところは少なく、この記事ではその中からジャパマネジメントをご紹介いたします。
ジャパマネジメント
ジャパンマネジメントの診療債権ファクタリングでは、社保や国保への請求額の80%~90%を買取ります。
診療報酬ファクタリングの手数料は、請求先が社保や国保であり、3社間ファクタリングとなることから低い手数料で利用が可能です。
診療報酬債権ファクタリングのほか、介護報酬債権ファクタリングにも対応しています。
会社概要:株式会社ラインオフィスサービス
屋号名 | ジャパンマネジメント |
運営会社 | 株式会社ラインオフィスサービス |
設立日 | 2016年6月 |
代表者 | 宮坂博志 |
所在地 | 〒810-0042 福岡市中央区赤坂1丁目14-22センチュリー赤坂門ビル8F |
TEL | 092-722-6313(受付時間:9:00〜19:00) |
事業内容 | 資金調達支援・ファクタリング業務・在庫買取 経営コンサルティング 店舗開業支援 ウェブコンサルティング及びマーケティングリサーチ |